ネット不動産フロンティアノート



不動産仲介業の本質・特徴・・・ No.3-10

変化の激しい時代、先が見えにくい世界にあって、企業を存在させ勝ち残らせるために必要なことはなんでしょうか?

それは、企業・創業の原点に戻り、自らの存立基盤を改めて深く考え、「経営戦略」を確立し、日々、実行すること以外にありません。

年商35兆円の世界一の小売業、「ウォルマート・ディスカウント・シティ」が設立されたのは1962年、アーカンソー州の人口3,000人の田舎町ベントンビルでした。

創業者サム・ウォルトンは会社の理念として「満足保証」を掲げました。多くの人は、商品の品質保証と受け取りましたが、それだけではありませんでした。

ウォルマートは商品を仕入れ、棚に陳列して、他より安い価格をつけて売ります。しかし本当に行うべきは「満足という商品」を売ることと考えました。

つまり、商品を使うことの満足を売ることだと考え、実行したのです。 顧客満足の論理からいえば、お客さまの期待を満たさないことがあれば、品質に問題がなくても、無条件で返品に応じるべきとなります。

これを、顧客満足の理念からくる論理の必然としたのです。サム・ウォルトンは、いまはありきたりになった「顧客満足」という言葉に、こうした、「反常識」の内容を持たせていたのです。

満足を与えない商品を売っても、仕事をしたことにはならない。 無条件返品は、付帯的なサービスではない。ウォルマートの仕事そのものです。ウォルマートは、商品を通じて顧客満足を売る販売業でなければならない。………と。

こんな立派なことがいえる「商売」をしてみたいものだと、ザ・プリンシプル(The Principle)「サム・ウォルトンが実践した経営の成功原則100」を読みながら強く思いました。

このネット不動産フロンティアノートを書くことに挑戦しようと思った動機の一つとなったのが、吉田繁治氏の著作「ザ・プリンシプル」に触発されたことです。
プリンシプルとは「原理・原則」という意味であり、ウォルマートの創業者サム・ウォルトンが世界一の小売業になった成功原則を、日本の小売業に即して、わかり易く、具体的に論じた名著です。

小売業の原理・原則を不動産仲介業に読み替え、置き換えて、書き込みをしながら夏休みの大部分を使って読み込みました。

サム・ウォルトンと吉田繁治氏が説く「原則による経営・企業理念」を不動産仲介業に即していえば、次の三点になります。

○価格・性能・品質・利便性・快適性の面での、納得感・満足感を得られるまでの情報提供
○安心・安全取引の保証
○顧客満足の保証

変化の激しい時代、企業存続のために求められているのは理念だけではありません。自らの「変化」と他社との「差別化」が求められているのです。

世の中の変化に適応していくこと。存立基盤の変化に適応するために、不動産仲介業者にいま求められている「変化」は「ネット化」と「顧客本位化」だと断言できます。

ネット化とは、いうまでもなく集客のインターネット化・ホームページ集客であり、営業をメール営業化することです。

「顧客本位化」とは、真にお客さまの立場に立った仲介サービスの提供ということであり、リアル店舗・実店舗での接客対応の根本的改革が求められているのではないでしょうか。

従来の、多大な広告経費をかけての集客の場合、どうしても自社都合による「追客行為」になりがちです。

ネット集客・ホームページ集客・メール営業に切り替えることで、本当の意味でのお客さま本位の不動産仲介業が可能になったと言っても過言ではありません。

他社との差別化には二つの手法があります。
品質の差別化と価格の差別化です。

不動産仲介業における品質の差別化とは、提供するサービスの差別化であり、具体的には「自社理念」を前面に打ち出し、実行することです。

「自社理念」を持たない、持とうともしない企業は「社会的存在意義」がないし、10年のスパンで見れば世の中が存続を認めないのではないでしょうか。特に、強い不信感に囲まれたなかでの事業展開をしている仲介業界にあっては、「企業理念」を確立し、時間はかかっても、お客さまの理解と共感を得ることが不可欠なことです。

当社の場合、不動産事業部を開設し、仲介業を始めた5年前から、「わが社の三つの目標と使命」を前面に掲げ、その後「お客さまとの三つの約束」として企業理念を定めています。

今年からは、企業理念・自社理念を簡潔に言い表し、かつお客さまの心に届く言葉として、「身内のつもりでお世話を致します」という「思い」を前面に出すことにしています。

差別化のもう一つの手法として、価格の差別化という有力な武器があります。 これは、小売業の場合は最強の手法といえますが、不動産仲介業の場合、意見が分れるところです。私は否定的に見ます。

第一の理由としては、3%強の仲介手数料のディスカウントは本当の意味でのディスカウント商法とはなり得ないし、物件価格が1,000万円〜2,000万円の地方都市圏では採算がとれないからです。

第二の理由としては、お客さまが住宅取得に際して仲介業者に求めているものは、仲介手数料の安さではなく、満足できる住宅の取得と取引の安心・安全サポートだからです。

お客さまが納得できる、満足できる仲介サービスが提供できないことが、仲介手数料が高すぎるという批判になって現れていると見るのは、身ビイキ、業界ベッタリの意見でしょうか?

わが社では、社内での時間をかけた検討を経て、以下のような「お客さまとの三つの約束」を決め、トップページに掲げています。
主旨にご賛同いただける方は、どうぞご自由にご利用下さい。全文活用、部分活用、修正・追加活用、何でも結構です。
業界の地位向上、イメージアップに少しでもお役に立てればとの思いからです。

お客さまとの三つの約束

 私どもがお客さまからいただく仲介手数料は売買仲介の場合は3%+6万円、賃貸仲介の場合は家賃の1ヶ月分と決して低額なものではありません。
 不動産の仲介業とは、お客さまが不動産と関わるときに、安心・安全・満足していただけるようなサービスを提供することだと宣言し、実行しているつもりです。
 このことを誠実に確実に実行していくために、お客さまとの三つの約束として、以下の三項目をお約束いたします。

●お客さまが土地や住宅を取得、あるいは借りるときに、価格・品質・性能・利便性・快適性の面で、納得感・満足感が得られるまでの情報提供に徹すること。

●住宅取得の「初心者」であるお客さまの安心取引・安全取引を保証し、サポートすること。もちろん、物件のマイナス情報もきちんと調べ、お伝えします。

●お客さまの満足、「顧客満足」を保証すること。お客さまが、万一、当社の仲介サービスに満足されなかった場合は、仲介手数料は全額お返しいたします。お客さまからの苦情・クレームはサービス業にとって最良の教師だと信ずるからです。仲介手数料は教師であるお客さまに授業料として全額お返しします。

 その理由は以下のとおりです。お客さまにとっては、住宅取得は「生涯一度の真剣勝負」です。それを支え、お手伝いする私どもの仕事も「毎日が真剣勝負」のつもりです。お客さまの真剣勝負の場で、十分なお手伝い、サポートができなかったのであれば、仲介手数料をお返しするのは当たり前だと考えるからです。

 言うまでもないことですが、ビジネスというものが始まって以来、「お客さまの満足」を考えないビジネスというものがあったのでしょうか。

 もしそれが、まともなビジネスであるならば、「お客さまが満足する」ということは、議論以前の当たり前のことではないかと信じるからです。



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