ネット不動産フロンティアノート



不動産マーケットの特徴・・ No.6-3

日本語の「不動産屋」という言葉には、その場かぎりで、お客さまの無知に乗じて、ずるい事をしかねない商人というニュアンスが強く含まれています。

理由や原因がないのに、そういったイメージがこの言葉に込められてしまったとは考えられません。これは不動産業界が引き受けなければならない、過去の歴史の、いわば、業(ごう)みたいなものです。

お客さまの目線から見た業界のイメージは、以下のようなものではないでしょうか。

○ 不透明
○ 不信・不安
○ 汚い
○ 怖い
○ 怪しい
○ 騙されそう

業界人が業界を見る目からは、いいかげん、ずさん、したたか、即決主義、売上至上主義、玉石混淆といったマイナスイメージが強いようです。

お客さまは、住宅探しを始めると五つの不安にとりつかれるといわれます。

○ 仲介業者への不信・不安
○ 初めての高額な買い物をするに際しての不安
○ 物件の品質についての不安
○ 価格の妥当性についての不安
○ 将来の所得・収入の安定性への不安

仲介業者がまず最初に取りかかる仕事は、お客さまのこれからの「不安」に対して、しっかりと向き合い、お客さまと一緒にこの不安感を一つひとつ取り除いていくことが仕事だといわれています。

ところが、多額のチラシ広告費を使い、情報と顧客の囲い込みや両手数料ねらいの、いわば、「旧い体質」・旧い営業スタイルの業者は、こんな悠長なことは言ってられません。

旧いタイプの仲介業者は、商品である物件情報を集めることには熱心だし、得意ですが、その情報をお客さまに伝える手法は不得意だし、習熟していないと言われています。これも業界不信の一因となっています。

問題は「旧い体質」の仲介業者だけではありません。仲介業者は参入障壁が低いと思われているせいでしょうか、金融業、建設業、その他サービス業からの新規参入も多く、脱サラ組の参入も少なくありません。

前歴や前職で身につけた、しっかりとした接客マナーを生かした営業スタイルの「新規参入者」も決して少なくありませんが、新旧いずれの組みにも、目の前のお客さまだけを相手にする体質、目の前のお客さまを「追客」する体質が根強く、このことが業界のイメージ低下の一因となっていることも確かなようです。

2010年の不動産仲介業界の特徴を一言でいえば、「ネット不動産への移行が一段と進んだ年」と表現できそうです。お客さまがiPadなどの「新兵器」を手に入れたことにより。仲介業のネット化は一層進み、アナログ媒体・紙媒体との格差は、誰の目からも見ても決定的な年になるのが2010年ではないでしょうか。

日用品の小売業の場合、リピーターがなければ商売は一日も成り立ちません。当然、顧客満足には最大限の注意を払い、毎日力を入れています。消費者としても、粗悪品を売った店からは二度と買わないということで対抗手段を持っています。

ところが、不動産の場合は一生に一度の買い物であり、お客さまが二度目のお客さま(リピーター)になる可能性は極端に低いと思われています。

そのため、売ったら売りっぱなし、どんな物件でも売ってしまえば、それでお終いという営業スタイルに陥りやすい市場構造だと思われています。

この市場構造を逆手に取って、成約・引き渡しを終わったお客さまに広い意味でのリピーター、会社の広報マン、宣伝マンになっていただくような姿勢を強めている仲介業者も出現しています。

仲介業における、お客さまの「顧客化」、リピーター化については、別な章で改めて取り上げることにしますのでここでは深入りしません。

今まで論じてきた以外にも、不動産マーケットの特徴としては、以下の点を挙げることができます。

不動産業は、地域限定のローカル産業であること。つまり、地域内で土地は供給され、建物が作られ、そして売買され、使われるという意味では、ローカル産業であるとともに、「自給自足」のマーケットという特色を持っています。

しかも、物件そのものは、不動産という言葉が示すとおり、動くことはなく、移動しません。移動するのは「所有権」や「利用権」、つまり所有者や利用者の方が動くわけです。

物件が動く場合、新しい所有者や利用者となるお客さまが、社会的経験が少なく取引の体験も無いというケースが大部分であるために、普通のマーケットとは違った意味で難しさや恐さがあると言えます。

日本の不動産マーケットは、取引件数は年間150万〜160万件、実需のマーケットと投資マーケットが併存しているためか、売買の主体、つまりプレイヤーが時代とともに移り変わります。

借入比率が高いことを反映して、金融サイドの姿勢の変化、資金供給量の変化で、市場は大きく拡大・縮小します。通常の商品市場と違い、需要・供給・取引量の変化の大きなマーケットだといえます。

一般的にいって、ビジネスには四つの流れがあると言えます。

一つは「商流」と呼ばれるもので、商品と取引相手の選択に始まって、価格・受け渡し等の取引条件交渉、契約・引き渡しで終わる「商品の流れ」です。

二つ目は、商流による所有権の移動に伴って、購入の対価(代金)が買い手から売り手に流れます。これが「金流」です。

三つ目は「物流」です。通常は商品自体が売り手から買い手に移動すること、つまり「物流」が伴うのですが、不動産取引の場合はモノは動かず、それを利用するヒトが動くことになります。不動産取引には「物流」がないわけです。

物流がない代わりに、情報の流通「情流」が取引全体に常にかかわり、取引全体を支配するという大きな特徴があるわけです。

インターネット・ホームページ活用による情報の先行発信・積極発信が、これからの仲介業の生死を決めるといわれる所以です。

物件情報の先行発信から始まり、会社情報、業界情報、取引慣行情報、ローン情報と、お客さまが求めるすべての情報の積極発信こそが、何よりも大切なのが不動産仲介業界であり、それはネット不動産でなければ決して実現できないと断言しても良いでしょう。



ページ上部へ戻る


フロンティアへ

 テーマ 一覧

・記事を追加した時にお知らせメールを希望する方はこちらへメールをお送りください。Takakanへメール
・ご意見・ご感想もお待ちしております。
・当ページの文章の引用・転載はご自由にどうぞ。

関連ページ