ネット不動産フロンティアノート



ネット不動産とは・・ No.7-3

不動産仲介業は、情報産業・情報サービス業という側面と、知識産業・専門知識サービス業という二つの側面を併せ持つ、かなり特殊なサービス業だといえます。

ネット不動産は、この二つの側面をはっきりと区分し、役割分担を明確にすることからスタートするとといっても良いのではないでしょうか。

情報サービス業という側面・役割は、ホームページ・バーチャル店舗・ネット店舗が分担します。専門知識サービス業としての役割分担は、実際の店舗・リアル店舗が引き受けることになります。

この二つの店舗を結ぶ架け橋の役目を果たすのがメール営業と位置づけると分かり易いようです。ネットの利点を最大限に活用したメール営業こそが、ネット不動産の最大の特徴であり、不動産仲介業界に「新世界」をもたらすのではないでしょうか。

物件も個別性が強く、お客さまも個別性が強いのが不動産仲介の世界です。この世界で、一人ひとりのお客さまのニーズに対応する個別対応・「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」を実現できるのは、「メール営業」というネットを最大限活用する手法が開発されたからです。

ネット店舗・メール営業・リアル店舗という役割分担を意識的に実行し、それぞれの良さを発揮してこそ、ネット店舗とリアル店舗の融合が実現し、車の両輪としてネット不動産の運営・経営は軌道に乗ることになります。

「ネットビジネス」という新しい分野が生まれて15年程でしょうか。ネットとリアルの関係やネットの限界ということもかなり見えてきました。

誤解を恐れず単純化してしまえば、リアルの世界はお金が全てです。何かをやるには、まず先立つものはお金です。ビジネスを進めるにはお金という「摩擦」に抗して進まなければなりません。

一方、ネットの世界はどうでしょうか。ネットの世界は『情報が全て』であり、それ以上でも、それ以下でもありません。ネットという空間では、情報の収集コストはほぼゼロであり、複製コストもゼロです。しかも、伝播速度と伝播範囲は無限大です。ネットビジネスは情報伝達の摩擦抵抗ゼロという従来なかった新しい空間で展開されるビジネスなのです。

しかし、情報発信には一定のコストがかかります。ビジネスとしての情報発信の場合はかなりのコスト負担は避けられません。

ネット不動産は、ホームページ運営というネットのコストをリアル店舗で回収するという組み合わせがあるからこそ成り立つビジネスモデルだといえます。

この関係を無視したり、軽視して、ネットで全てができる、ネットと情報だけでビジネスが完結できると勘違いをする人も少なくないようです。

不動産のネットオークションが苦戦しているのも、このあたりに原因があるように思えます。

ネットを活用できるのは「情報」まで、その先のリアルの世界はやはりヒューマンビジネスだというリアル・現実を見失うことの恐ろしさを不動産オークションは教えているのではないでしょうか。

ホームページ・ネット店舗の運営には、まだまだ多くの未知・未開の分野が残っていますが、世の中から認知され、不動産仲介の世界では主流となりました。少なくとも、物件を探すお客さまにとっては完全にネットが主流です。

お客さまの変化を反映して、仲介業のネット店舗化も進んでおり、チラシ広告・チラシ集客という旧来の手法は、ほぼ通用しなくなったといえます。

お客さまはチラシ広告を見なくとも、各社のホームページを見れば鮮度の良い大量の物件情報をリアルタイムで入手できるのです。

その結果として、物件情報の価値は相対的にも、絶対的にも低下しました。

何に対して低下したかといえば、取引サポート・購入プロセスサポートの価値に比べて相対的に低下したという意味です。

物件情報が希少なものであった時代、物件情報そのものに大きな価値があった時代には、情報を紹介することでお客さまをほぼ確実に獲得し、成約まで漕ぎ着けることができました。

店頭接客や現地案内での、かなり「強引な手法」も物件情報入手の代価として、お客さまは「我慢」したのです。しかし、今は時代が違うのです。

物件情報が貴重だった時代は終わったのです。

しかも、お客さまは、ネットを使うことで、物件情報だけでなく、その会社の営業姿勢や営業マンの品定めまでできる時代なのです。

ホームページ運営・ネット店舗運営の腕を磨き、多くのお客さまに実店舗・リアル店舗に足を運んでもらうことが可能になれば、当然の結果として、「強引な営業」は不要・無用になったのです。

「強引な営業」に代わって、綿密な物件調査、周辺環境調査、法的規制調査に十分な時間をかけ、価格交渉から契約書作成、ローン手続き、決済・引き渡しの安心・安全取引サポートに十分な時間を使うことが可能となったのです。

専門知識サービス業としてのリアル店舗・実店舗に求められることは、正にこのような取引サポート業務なのです。

この専門知識の裏づけのあるサポートサービスがあってこそ、手数料の値引き競争・価格競争に巻き込まれることなく、仲介サービスの質の競争・価値競争で勝者になれるのです。

ビジネスの観点からみた場合、ネットの価値は情報の相互伝達力とコミュニケーション力にあると言えます。ホームページ・ネット店舗での物件情報・会社情報の発信は、情報伝達力を最大限に発揮する場面ととらえることができます。

一方、ホームページでのコラムやブログの発信はネットの持つコミュニケーション力を最大限に利用することで、「Face to Face」という物理的制約を大きく超えた、人との結びつき、人脈の広がりを可能にしました。

ネットの向こう側にとんでもない広がりがあることをネットは教えてくれました。精度の高い、内容のある情報の発信には、思いがけない世界から、思いがけない反応・手ごたえが戻ってきます。ネットを通した人脈が、これからのビジネスの上で大きな武器になることはまちがいありません。

情報発信には、情報の量や質だけでなく、情報の「鮮度」「創発性」「共感力」が大切であることを経験的に学びました。

求められるのは、情報そのものの新しさに加えて、切り口・問題意識の新しさだということです。単なる知識やスキルのレベルを超えたもの、経験や実験を加えた知恵やノウハウを発信することでネットの世界は大きく拓けることを学びました。



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