ネット不動産フロンティアノート



不動産仲介業の本質・特徴・・・ No.3-3

売買仲介業の本質・特徴を一言で表せば、住宅という一生一度の高額な買い物をするお客さまが、品質面でも価格面でも、失敗しない「買い物」をするための「お手伝い」をするというサービス業だといえます。

小売業と違い、仲介業者は売買の当事者ではありません。仲介業者がいくら努力しても、商品(物件)の価格決定権は売り主が握っているわけですから、商品そのものの価格ディスカウントには限界があります。

一部の地域で激化している(?)仲介手数料のディスカウントは「不動産の価格破壊」でもないし、本来のディスカウント商法でもないと考えています。

年間売上高35兆円に達する「世界一の小売業」ウォルマートの20%強のディスカウント商法は、「小売業」だから可能なのであって「仲介業」では不可能なことです。

単品大量仕入による他店との20%〜25%の売値の差別化を原点とするウォルマート商法(ディスカウント商法の原点)は、仲介業のお手本には決してならないと考えます。

ウォルマートの創業者であるサム・ウォルトンから学ぶべきことは、徹底して「顧客満足」を追求したことであり、当時の小売業界ではあり得ないとされた「お客さまが買った商品に満足されなかった場合は、すべて返品に応じます」という経営姿勢ではないでしょうか。

ディスカウント商法の原点・本質は「安物を安く売る」ことではないのです。商品の価値(性能・品質・便益)÷価格=(お客さまにとっての)価値の最大化をはかることがディスカウントの原点だとされています。

仲介手数料の割引・ディスカウントはお客さまが住宅取得に際して支払う総額の最大限でも3%弱です。お客さまが望むもの、求めているものは、仲介手数料のディスカウントではなく、生涯一度の住宅取得という高額な買い物で「失敗しないこと」ではないでしょうか。

高額物件を扱う一部の業者や高額物件の多い一部(?)地域、あるいは売買の当事者間でほぼ話がまとまっている場合の仲介依頼などのケースを別にすれば、仲介手数料のディスカウントが広がり、定着するとは思えません。

不動産仲介業界は、世間一般からは「不透明な世界」、ブラックボックス化した業界と見られてきました。店を訪れたお客さまを“ネギを背負ってきたカモ”と見る体質も一部には根強く残っています。

売り主から売却を依頼された場合、売り物件の情報を「自社の利権」としてとらえる仲介業者も少なくありません。「利権」と考える立場からすれば、自社に都合よく物件情報をコントロールし、できれば「両手数料」を目ざすのはあたりまえということになります。

この「情報コントロール」こそ仲介業のノウハウだと考えている人も少なくないようです。

このような旧い体質を一部に根強く残し、世間的には信頼感を持たれていない業種にあって、まず、第一になすべきことは、いかにしてお客さまの信頼・信用を獲得するかということではないでしょうか。

信頼とは、クレジット=信用であり、すべてのビジネスの原点です。こう考えると、不動産仲介業の本質・原点は「物件情報の提供」にあるのではなく、お客さまとの関係づくり、信頼関係の構築にこそ「不動産仲介業の本質」ノウハウがあることが見えてくるのではないでしょうか。

ウォルマートの創業者サム・ウォルトンは、お客さまとの信頼関係をつくる手法として、多くのことを言っています。ネット不動産としての仲介業と関連づけながらご紹介します。

お客さまの名前を覚え、声をかけ、知り合いになること。ネット不動産に置き換えれば、ブログやコラムで積極的に発信することでしょうか。さらにメールや郵送で、お客さまの問い合わせに対して、速い、適切な対応をするということでしょうか。

ウォルマートの店の玄関にはグリーター(挨拶係兼案内係)を置きます。来店したお客さま一人ひとりに声をかけ、ときには名前を呼んでショッピングカートを渡すそうです。

これをネット店舗・ホームページに置き換えれば、希望条件登録をして下さったお客さまに、条件に合致しそうな物件情報を入手した場合、素早くメールでお知らせするということでしょうか。

サム・ウォルトンはお客さまや従業員に声をかけるためのメモ帳や手帳を常に準備していたそうです。これはネット不動産に例えれば、「見込客データベース」ということでしょうか。

不動産仲介業とは、「物件情報提供業」である前に、お客さまとの関係づくり業ではないかと、つくづく思います。



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